1.株式市場全体の大幅反発:前週末の急落(約1,100円安)の反動もあり、3月3日の日経平均株価は前営業日比約630円高(+1.70%)の37,785.47円と急反発しました。
米国株の大幅高や円安基調も投資家心理を支え、取引中には一時670円超高まで上昇する場面も見られました
東証株価指数(TOPIX)も+1.77%と同程度の上昇率で2,729.56ポイントまで上昇しています
2.主要セクターの上昇:東証プライム市場の全33業種が値上がりし、サービス業、保険業、輸送用機器(自動車)などが特に大きく上昇しました
。国内金利上昇を背景に保険など金融株が買われ、自動車株も円安恩恵で堅調でした
また、ウクライナ情勢の緊迫を意識した防衛関連株にも買いが入り、三菱重工業が+6%以上、IHIが+7%以上と急伸しています
3.注目銘柄の動向:日経平均へのプラス寄与度トップはファストリ(ファーストリテイリング)で、1銘柄で日経平均を133円押し上げました
次いでリクルートホールディングスの上昇寄与が大きく、前週末発表の自社株買いを材料に株価は6%超上昇しました。
東エレク(東京エレクトロン)や第一三共なども上昇し指数を支えました。一方、任天堂やソニーグループなど一部のハイテク株は小幅ながら下落し、日経平均の上昇を数円規模で押し下げています。
4. 企業ニュース(個別材料):流通大手イオンが2月28日に発表した子会社の完全子会社化策が材料視され、関連銘柄が急騰しました。イオンはイオンモールとイオンディライトを完全子会社化すると発表し、3日の市場でイオンモール株が20%以上の大幅高、イオンディライトはストップ高まで買われました。
親会社のイオン株も3%超上昇しており、グループ再編期待から出来高を伴って注目を集めました。
5.政策・経済要因と市場センチメント:前週末の米国市場でインフレ過度懸念の後退により米長期金利が低下し株高となった流れが東京市場でも好感されました
一方で、市場では米国の関税政策に対する先行き懸念や週末の米雇用統計、翌週のメジャーSQなど重要イベントを控え、上値追いには慎重な姿勢も見られました。
それでも自律反発狙いの買いや空売りの買戻しが旺盛で、東証プライム市場の売買代金は4兆1,858億円と活況でした。
前週末比で85%の銘柄が上昇するなど市場全体に投資家の強気姿勢が戻った一日でした。
6. 2025年3月3日、以下の企業が注目すべき決算発表を行いました。
1. タカショー(7590)
業績概要:2025年1月期の連結経常利益は前期比66.8%減の8300万円となりましたが、2026年1月期は同4.9倍の4億0500万円を見込んでいます。
2. NCS&A(9709)
業績修正:2025年3月期の連結経常利益予想を従来の19.1億円から20億円に上方修正し、増益率は8.6%から13.7%に拡大しました。これに伴い、期末一括配当も38円から40円に増額修正されています。
3. 東テク(9960)
配当増額:2025年3月期の年間配当を従来計画の93円から100円に増額修正しました。これは創立70周年記念配当として7円を追加するものです。
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